TVアニメ『かぐや様は告らせたい?
~天才たちの恋愛頭脳戦~』
キャスト座談会《前編》
アフレコ現場は「頭脳戦」の連続
- ——あらためて、みなさんが演じるキャラクターについて教えてください。
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古賀
四宮かぐやは他人に本心を見せず、心の中では相手を見下していたり利用しようと企んでいたりする生徒会副会長で……と説明するとヒロインには思えないですが(笑)、生徒会のメンバーと出会ったことで少しずつ、素の自分を見せることができる子へと変わっていきました。なので2期では私も、かぐやの感情をより表に出せるような芝居を意識しています。
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古川
白銀御行を一言で表わすと努力中毒ですね。ただ彼は自分のためだけでなく、大切な仲間のためにも努力を惜しまない。他人を見捨てられないという白銀の人間性は、2期でさらにクローズアップされる点ですね。
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小原
『かぐや様』の2期では、キャラクター一人ひとりの個性を引き立たせる描写がさらに増えるんですが、藤原千花だけは良い意味で何も変わりません(笑)。天真爛漫で裏表のない彼女がそのまま存在してくれて、私も癒やされています。
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鈴木
石上優はいわゆる「陰キャ」ではあるんですが、1期のラストで熱い心を持っていることをチラリと覗かせる描写がありました。2期ではその一面が描かれるので、彼の隠れた強さも感じてもらえると思いますよ。
- ——伊井野ミコは2期から登場する新キャラクターです。
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富田
ミコはとにかく真面目で、校則をそのまま人間にしたかのような女の子です。でも一生懸命すぎて周囲が見えていないときがあって、少し幼い部分も残っているんですね。2期を通じて大きく成長していくキャラクターなので、アフレコでは発展途上な感じが伝わるように演じています。
- ——2期からアフレコに参加していかがですか?
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富田
これまで途中から作品に参加した経験があまりなかったので、最初はめちゃくちゃ怖かったです(笑)。古賀さんから仲の良い現場だと聞いていたので、みなさんが作ってきた『かぐや様』らしい雰囲気を崩してしまわないかも不安でした。でもそれはまったくの杞憂で、温かく迎えてもらえたのはうれしかったですね。本当に和気あいあいとした現場で、休憩中も何だか騒がしいぐらいで……。
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一同
(笑)。
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古川
ごめんね。ちょっとうるさすぎるよね。
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富田
すみません、言葉の綾です(笑)。でもすごく賑やかで、まるで学校にいるかのような気持ちになりました。それでいて、本番が始まるとスイッチが切り替わって、その人にしかできない芝居を次々に披露していくんです。役者としても「これは負けていられないぞ!」と高め合える素晴らしい現場ですね。
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古川
そう言ってもらえるとうれしいね。アフレコ現場も、実はタイトル通り「頭脳戦」の連続なんですよ。役者同士でどんな掛け合いをするのかというバトルがあり、どのマイクの前で演じるかという隠れたバトルもある(笑)。
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鈴木
たしかに(笑)。 収録のときは部屋にマイクが4本立ててあって、その前でセリフを言って交代しながら進んでいくんですが、どれを使えばいいかは結構悩むんですよね。
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古川
誰がどのマイクを使うのかを把握しなければいけないし、マイクの前に移動するための動線も考えなければいけない。だからもうずっと頭脳戦ですよ。そのマイクさばきのバトルに負けると、セリフもトチってしまったりするので(笑)。